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観方が変われば世界は変わる ー 視点を変える勇気と自己理解の深まり

高校生たちは今、どのように世界を見つめ、自分自身と向き合っているのでしょうか。静岡大成高校の1年生が取り組む総合的な探究の時間「観方が変われば世界は変わる」での学びから、その一端をご紹介します。

「観方」を意識する学び

「人は見たいように見る」という言葉があります。私たちは無意識のうちに、自分の経験や価値観を通して世界を解釈しています。この授業では、そんな「観方」そのものに目を向けることから始まります。

前回の授業では、生徒たちは「Feel度Walk」という活動を通じて、普段何気なく過ごしている学校生活の中で、自分が何に心を動かされるのか、どんな場面で感情が揺れるのかを学びました。

「なんとなく」を大切にする

NewsPicksの記事との出会いも、この授業の特徴的な取り組みの一つです。ここでは、理論的な分析や論理的な思考だけでなく、「なんとなく気になる」という直感的な感覚を大切にします。

生徒たちは10分間のニュース共有の時間で、自分が気になったニュースについて仲間と語り合います。その過程で、同じニュースでも人によって着目点が異なることに気づき、多様な視点の存在を実感していきます。

変化への向き合い方

授業では、次のような重要な気づきが共有されています。

  • 人は変わりたいと思うが、人は変えられたいと思わない

  • 他人と過去は変えられないが、自分と未来は変えられる

  • Visionが何であるかではなく、Visionが何をするかが大切

これらの気づきは、自己変革や成長について考える上で、深い示唆を与えてくれます。

自己を見つめる手紙

探究の一環として、生徒たちは「私はこんな人」というテーマで手紙を書きました。この取り組みには、二つの重要な意味が込められています。

一つは、自分自身を客観的に見つめ直す機会を提供すること。もう一つは、誰かに読んでもらうことを意識しながら、自分の言葉で自己を表現する経験を得ることです。

探究から見えてきたもの

この探究学習を通じて、生徒たちは単に「世界の観方を変える」という抽象的な概念を学ぶだけでなく、具体的な実践を通じて以下のような学びを得ています。

  1. 自分の「観方」を意識する習慣

  2. 直感や感覚を大切にする姿勢

  3. 多様な視点の存在への気づき

  4. 自己変革の可能性への希望

  5. 自己表現の重要性

おわりに

「観方が変われば世界は変わる」。この言葉は、単なるテーマではありません。生徒たちは日々の探究を通じて、この言葉の持つ深い意味を体験的に理解しています。

この学びは、変化の激しい現代社会を生きていく上で、かけがえのない財産となるはずです。なぜなら、世界の観方を変えられる人は、自分自身の可能性も、そして未来も変えていけるからです。