見出し画像

観方が変われば世界は変わる ~Feel度Walkが育む「感じる力」~

静岡大成高校では、高校1年生の総合的な探究の時間において「観方が変われば世界は変わる」を軸とした学びを展開しています。その探究プログラムの一環として、NewsPicks Educationの重要なパートナーである一般社団法人みつかる+わかるの市川力氏をお迎えし、「Feel度Walk&知図で観察力と記録力を磨く」というワークショップを実施しました。

「なんとなく」から始まる新しい観方の発見

このワークショップは、11月に予定している街歩き探究の準備フェーズとして位置づけられています。「なんとなく気になる」という感覚を大切にするFeel度Walkの手法は、NewsPicks Educationが大切にしている「なんとなく」「とりあえず」というニュースとの向き合い方とも共鳴します。これは、概念型の学びを重視するジェネレーターの精神とも深く結びついているのです。

Feel度Walk - 感じる力を育むアプローチ

「歩く」という当たり前の行為を、まったく新しい視点で捉え直す「Feel度Walk」。その特徴は、一見矛盾するようですが「ほとんど進まない」ことにあります。

通常の散歩とは異なり、Feel度Walkでは「なんとなく気になる」という直感を大切にします。ふと目に留まったものがあれば、そこで立ち止まり、カメラに収めます。この「立ち止まる」という行為が、実は観察の感度を驚くほど高めてくれるのです。

知図(ちず)- 新しい観方を記録する技法

Feel度Walkで撮影した写真の中から、特に印象に残った一枚を選び、それをスケッチしていく——これが「知図」と呼ばれる手法です。

単なるスケッチとは異なり、知図には観察者の「知」が凝縮されています。写真を見直しながら描いていくプロセスで、撮影時には気付かなかった細部が次々と目に入ってきます。これは、私たちの観察力を自然と高めていく効果があるのです。

多様な観点がもたらす新しい気づき

このワークショップの魅力は、個人の観察にとどまらない点にもあります。生徒たち一人一人の「なんとなく」が集まることで、多様な視点が生まれ、新たな気づきが共有されていきます。

さらに、Feel度Walkを重ねていくうちに、自然と地域の方々との会話が生まれ、その土地ならではの貴重な情報や物語に出会えることも。これは、地域理解を深める新しいアプローチとしても注目に値します。

まとめ:新しい観方が育む世界の広がり

Feel度Walkという体験は、静岡大成高校が総合的な探究の時間で目指す「観方が変われば世界は変わる」という理念を体現する取り組みの一つです。生徒たちには、この体験を通じて、日常に潜む小さな発見に気づく感性と、それを丁寧に記録し、他者と共有する力を育んでほしいと思います。

「なんとなく気になる」という感覚を大切にし、それを深めていく。この姿勢は、ニュースの読み方から街の観察まで、あらゆる場面で活きてきます。NewsPicks Educationと共に推進するこの取り組みが、生徒一人一人の世界の見方を豊かに広げ、新しい気づきと学びをもたらしていくことを願っています。