本との出会いが広げる世界 - 静岡大成高校図書委員会の挑戦
NewsPicks空間で広がる本との出会い
図書委員会は、NewsPicksという特別な空間の中に「TAISEI BOOK LIBRARY」というプラットフォームを構築しました。この場所では、全校生徒が自由に本との出会いを楽しむことができます。
朝読書の時間や日常生活の中で読んだ本について、生徒たちは自分の感想や印象を投稿します。それは単なるブックレビューではありません。その本を通して自分が何を感じ、どのような気づきを得たのか。そんな個人的な体験が、他の生徒たちの心に響いていきます。
「観方」を共有する喜び
「TAISEI BOOK LIBRARY」の特徴的な点は、異なる「観方」との出会いを大切にしていることです。例えば、自分が読んだことのない本についての投稿を読むことで、新しい本との出会いが生まれます。また、自分が読んで感動した本について誰かが異なる視点で語るのを見ることで、同じ本でも人によって受け取り方が違うことを実感できます。
このような体験は、高校1年生で実施されている総合的な探究の時間のテーマ「観方が変われば世界は変わる」と見事に呼応しています。本を通じて異なる視点に触れることで、生徒たちは自然と多様な「観方」を養っているのです。
Feel度Walkとのつながり
最近行われたFeel度Walkは、この「TAISEI BOOK LIBRARY」の活動とも深いつながりを持っています。実際に街を歩き、様々な場所や出来事に対する自分の感じ方を意識する。そして、その体験を他者と共有する。このプロセスは、本を読んで感じたことを共有する「TAISEI BOOK LIBRARY」の活動と本質的に同じものと言えるでしょう。
どちらの活動も、個人の体験や感じ方を大切にしながら、それを他者と共有することで新しい気づきを得ることを目指しています。
広がり続ける「観方」の輪
図書委員会の生徒たちは、この活動を通じて重要な役割を果たしています。彼らは単に本を推薦するだけでなく、生徒同士の対話を促進し、新しい視点との出会いを創出する「場」のデザイナーとして活躍しているのです。
朝読書の時間に静かに本を読む。その体験を「TAISEI BOOK LIBRARY」で共有する。他の生徒の投稿を読んで新しい本や視点に出会う。そして、また新しい本を手に取る。
このような循環が、静岡大成高校の中で確実に根付きつつあります。それは、生徒一人一人の「観方」を豊かにし、ひいては彼らの世界をより広く、より深いものにしていくことでしょう。
「TAISEI BOOK LIBRARY」の活動は、本を読むことの先にある、もっと大きな可能性を私たちに示してくれています。それは、一人一人の「観方」が出会い、響き合い、そして新しい視点を生み出していく、そんな豊かな学びの場なのです。